【レビュー】HIDIZS AP80は繊細かつクリアなパワフルサウンドのコンパクト中華DAP!

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オーディオ製品に対してそこまで強いこだわりがあるわけじゃないのだけど、どうせ聞くなら、予算の範囲でなるべくいい音で聞きたいと思う程度にはこだわりたい。スマートフォンに音楽を入れて流すのは手軽で悪くないのだけど、電話やSNSなどの邪魔をされるのは困るし、電池の消費もちょっと心配。そういう意味でやはり音楽プレイヤー(DAP)を使うほうが総じて使い勝手がいいと考えている。

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手のひらサイズのコンパクトDAP HIDIZS AP80

というわけで買ってみたのが、HIDIZSというブランドの音楽プレイヤーAP80。いわゆる「中華DAP」なのだけども、箱の時点で黒地に箔押しで、なんだか高級感がすごい。HIDIZSは2009年に中国の東莞市で立ち上がった新興ブランドで、AP80は日本国内では2019年2月に発売を開始した最新機種だ。同じようなコンパクトDAPであるSHANLING M0とかなり迷ったのだけど、M0は一度店舗で触ってみたときに操作系がイマイチだったので、こっちを選んだ。デザイン的にもAP80のほうが好み。

箱を開けるとしっかりと梱包されたプレイヤーが出てきた。かっこいい。

  • AP80本体
  • シリコンカバー
  • USB TypeA-Type C変換ケーブル
  • microUSB-Type C変換ケーブル
  • 保護フィルム×2
  • 取扱説明書(英語/中国語)
  • 製品番号カード
  • E-giftカード
  • 検査合格証

が付属していた。保護フィルムが入っているのが嬉しいなぁ~と思っていたら、なんと最初から本体の前後に同様のフィルムが貼付されていた。

幾つかカラーバリエーションがあるが、僕は赤を選択。アルミ製のシンプルな四角い筐体に鮮やかなアルマイトレッドが映えて、なかなかかっこいい。右サイドには各種操作ボタンが、そして底面にはTypeC差し込み口と3.5mmオーディオジャックが並ぶ。

裏面にはHIDIZSのロゴが入る。AP80には音楽用の内部ストレージがないため、左側からmicroSDカードを挿入する必要がある。microSDカードの容量は最大1TBまでサポート。ハイレゾ対応のDAPなので、容量の大きいハイレゾ音源をガンガン入れても、microSDの容量の限り大丈夫。

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手のひらサイズのコンパクトさで持ち運びに超便利

これまで愛用してきた第6世代のiPod nanoに比べると、AP80は一回り大きいイメージ。59×55×14mm(実寸)、67g(実重)と、コンパクトだがしっかりと手ごたえがあるサイズ感。

その一方で手への収まり感はよく、右手で持てば親指一本でほぼすべての操作が可能。ポケットやカバンに突っ込んでおくのにも邪魔にならず、どこにでも気軽に持ち運べそう。

MusicBeeでの同期

iPodなら純正のiTunesを使用すれば音楽の管理が可能だが、この手のDAPは汎用品なので、フリーソフトなどを使用して音楽を取り込む必要がある。

人それぞれいろんな音楽管理ソフトを使用していると思うが、僕はMusic Beeを使用している。パソコンとmicroSDカードを入れたAP80をUSBケーブルで接続すれば、簡単に同期できる。同期後はプレイヤー⇒HIDIZSマーク⇒音楽をスキャンをタップすれば、データベースが更新され、AP80に音楽が読み込まれる。

プレイリストのパスに注意が必要

ただしプレイリストだけ注意が必要。プレイリストのパスを”playlist_data\”に設定。保存形式は”M3U”あるいは”M3U8″を選択し、相対ファイルパスを使用する。同期させた後、AP80のプレイヤー⇒♡マーク⇒プレイリストを選択し、「再生リストの読み込み」をタップすれば、プレイリストがAP80上で同期される。

ただ今現在、なぜか一部の音楽ファイルだけプレイリストに反映されないという問題が発生している。正規代理店に問い合わせ中なので、判明し次第対策したい。

粒立ったクリアな音質で、分厚いパワフルなサウンドを鳴らす

僕は高価格なDAPを使ったことがないどころか、これまで使用していたのが第6世代のiPod nanoなので、それとの比較になってしまうが、AP80の音質を表現するなら「繊細でシンプルかつクリア」に尽きる。

月並みな言い方にはなるが、音の一つ一つがしっかりと粒立っており、ギターをかき鳴らす音やボーカルの息遣いが聞こえてくる。これまで聞こえなかったような音が鳴り、全域、特に中高音域がぐっと分厚く聞こえてくる。それでいて妙に低音を利かせるような余計な装飾がなく、非常にシンプルでクリアな音を鳴らしてくれる。あまりにも多くの音が聞こえるので、少し耳がこそばゆく感じたほど。

なおレビューにはSONY MDR-EX450を使用した。コスパの良いイヤホンではあるが、「このイヤホンってこんな良い音鳴らすんだっけ…?」と思ったぐらい、AP80のパワーはすごかった。イヤホンの性能が3段階ぐらい上がったような印象さえあった。

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apt-X/LDACで高音質なワイアレス再生が可能だが、有線には一歩劣る?

AP80はBluetooth4.0を搭載し、apt-XやLDACといった高音質コーデックにより有線並の高音質でワイヤレス再生が可能となってる。Bluetooth⇒High qualityからコーデック品質を選択できる。

手持ちでapt-X対応のワイヤレスイヤホンがradius ULTMATE Solid HP-N300BTしかないので、それで聞いてみたが、有線で聞いていた時の分厚い音質はそのまま表現されていた。ただイヤホンの違いなのか無線通信のサガなのか、細かい描写にモヤがかかったようにも感じた。また稀に音楽が一瞬途切れることもあり、無線通信の安定性はイマイチかもしれない。完璧を求めなければ、そこまで気にするほどではないとも思うが。

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HiBy Linkでスマートフォンから操作が可能

Samsung製2.45インチのフルサイズタッチスクリーンを搭載するAP80だが、正直言ってタッチパネルの操作性はそこまで快適ではない。不都合はないが、そこまでスムーズとは言えない。最近のスマートフォンの操作性があまりに快適すぎるので、無意識にそれと比べてしまっているだけだとは思うが…。

そこでAP80とスマートフォンをHiby Linkで接続することで、スマートフォンから音楽の操作をすることが可能となる。これだと操作が格段に楽に快適になった。ポケットにAP80を入れっぱなしにして、音楽の操作はスマホから。そんな使い方がベストかもしれない。ただ僕の環境では、なぜかアートワークがスマホに表示されない…。

最大15時間の連続駆動

AP80は800mAhのバッテリーを搭載し、最大連続駆動時間が15時間もある。実際に2時間ほど無線通信やらなんやらいろいろ試しながら音楽を流してみても、フル充電から15%しか減らなかった。日中一日使用しても余裕のバッテリー容量は心強く、またUSB TypeC端子で充電可能なので、Androidユーザー的としてはケーブルが余計に増えることがないのが嬉しい。

中華DAPと侮るなかれ!

僕にとって初めての中華DAPだったのだけど、正直言って思っていたよりはるかに満足度が高かった。筐体の品質はかなりいいし、操作性はそこまで問題はなく、何よりものすごく繊細でパワフルな音質が1.7万円で手に入るとはとても思わなかった。AP80によって「この曲ってこんなに音が沢山鳴っていたんだ…」と驚かされた曲があまりにも多かった。

確かに、iPodに比べると操作系に気になるポイントはあるし、音楽をパソコンと同期するときだってなんだか一手間多く、一部の日本語はちょっと怪しい。その辺の細かな部分が気になる人は国産DAPやiPodを買うべきだろう。コストパフォーマンスの高さやコンパクトが欲しい人、そしてちょっとした冒険心を満たしたい気持ちがある人にとって、HIDIZS AP80はいい意味で期待を裏切ってくれるDAPかもしれない。