楽天モバイルが2021年4月7日まで1年間基本料金無料キャンペーンをやっているので申し込んでみたのだが、楽天対応端末はなんだかおもしろそうなのが無い。どうせならバイクにつけてナビ用とかにしたいので、安くて防水でそこそこちゃんと動くいいスマホが無いかな~と思ってAliExpressという森の中を彷徨ってみた…。
UMIDIGI BISON
そして買ってみたのがこのUMIDIGI BISON。中国スマホメーカーUMIDIGIが手がけたタフネススマホだ。
ちなみに同シリーズで上位機種のBISON GTというモデルもあるのだが、別に普段からガシガシ使うわけじゃないので安いのでいいやと無印BISONを選んだ。
同梱品としてACアダプター、USBケーブル、取扱説明書があった。取扱説明書は日本語もある。
UMIDIGI BISONのスペック
モデル名 | UMIDIGI BISON |
サイズ | 164×79×13mm(実寸) |
重量 | 256g(実重) |
OS | Android10 |
CPU | MTK Helio P60 オクタコア 4×Coretex-A73 + 4×Coretex-A53 最大2GHz |
GPU | ARM Mali-G72 MP3 最大700MHz |
冷却 | 液体冷却システム |
RAM | 6GBまたは8GB 購入した物は6GBモデル |
ROM | 128GB |
SIM | デュアルナノシム / 1ナノシム+microSDカード |
バッテリー | 5000mAh 急速充電:18W |
スクリーン | 6.3インチ 1080×2340px 静電式マルチタッチ ゴリラガラス |
カメラ | 背面:48MP(標準)+5MP(マクロ)+16MP(超広角)+5MP(水中) 前面:24MP |
通信バンド | 4G FDD-LTE:B1 /2 /3 /4 /5 /7 /8 /12 /13 /17 /18 /19 /20 /26 /28A /28B /66 MHz TDD-LTE:B34 /38 /39 /40 /41MHz 3G WCDMA:B1 /2 /4 /5 /6 /8 /19MHz TD-SCDMA:B34 /39 MHz 2G GSM:B2 /3 /5 /8 MHz |
Wi-Fi | IEEE802.11ac/a/b/g/n |
Bluetooth | 4.2 |
GNSS | GPS, Beidou, Glonass |
FMラジオ | 搭載 |
microSDカード | 最大256GB |
イヤホンポート | 3.5mm |
USBポート | USB TypeC |
タッチID | 左側面指紋認証 |
防水・防塵 | IP68&IP69K |
耐衝撃性能 | MIL-STD-810G(水深1.5mで30分間、1.5mからの落下耐性) |
センサー | Gセンサー、気圧センサー、環境光センサー、コンパス、ジャイロセンサー |
その他 | NFC搭載 |
MTK Helio P60というミドルグレードのCPUが搭載されているUMIDIGI BISON。3Dゲームをしない限りは日常使いにおいては問題なく動くだろう。NFCがあるのでタッチレス決済を使う人には便利かも。
中国製スマホらしく、CPU以外の面は全部乗せ感がすごい。RAMは6GB、ROMは128GBと十分だし、バッテリーは5000mAhと大容量。カメラなんて用途に合わせて5個もある。顔認証は無いが指紋認証が付いて、様々なセンサーを満載。ハイスペックなCPUじゃないのに液体冷却システムまで搭載している。ただqi充電に非対応なのは残念。
対応の通信バンドが広いことも嬉しく、おかげで楽天モバイルでも使える(はず)だと判断できた。ちなみに楽天モバイルの通信バンドはB3(自社回線)とB18(auパートナー回線)。このB18に対応しているスマホが意外と少なくて困る…。
高い防水防塵耐衝撃性能を持つゴツめのスマホ
UMIDIGI BISON最大の特徴がタフネス設計。防水防塵はIP68&IP69Kということで、高圧で水をかけても問題なし。耐衝撃性能は1.5mからの落下に耐え、水深1.5mの場所に30分置いても大丈夫。最初から画面に保護フィルムが貼られているのも嬉しい。
UMIDIGI BISONは手に取った瞬間にかなりゴツい印象を与えるスマホだった。サイズも少し大きめで、最初から耐衝撃性能のあるスマホケースを付けたような見た目をしている。背面はプラスチック感が否めないが、マット塗装で引き締まった印象。
背面には4つのカメラとモノラルのスピーカー、赤い穴が用意されている。この穴、多分ストラップ用だと思うのだけども、ごつすぎてなんだかよくわからない。
側面は金属になっていてシックでなかなかかっこいい。右側面には、上から順番にボリュームボタン×2、電源ボタン、カスタムボタンが配置。今までボリュームボタンが左、電源ボタンが右という配置のスマホばかり触ってきたので少し新鮮。
左側面にはSIMカードスロット、指紋認証、PTT/SOSボタンが配置。このPTT/SOSボタンだが、ワンクリックで標準搭載のZelloというメッセンジャーアプリを起動させたり、5秒間の長押しでSOS発信できるようになっている。ただ右側面にあるカスタムボタンとは違い、それ以外のことに割り当てられないので、正直無い方がいいかなぁ…と個人的には思う。GalaxyのBixbyボタンのように煩わしいだけで誰も使わない機能。
どのボタンもグローブをしていてもはっきりわかるぐらいクリック感がいいのは好印象。
上面には3.5mmイヤホンジャックが配置。カメラ部分が少し飛び出しているのが分かる。
下面にはUSB TypeCジャックとマイクの穴が配置。
シンプルなAndroidの使い心地
UMIDIGI BISONには初期でAndroid10 OSが搭載されている。ざっと見てみた限り、あまりカスタマイズされていない素の状態に近いAndroid OSなので、Android端末になれている人なら使い勝手に困ることはないと思う。戻るボタンは標準で左側だが、設定を変えれば右側にも出来る。
インカメラは画面中央上部にしずく型の切り取りで配置されている。
素のAndroidの部分は日本語化されるが、独自カスタマイズされている部分は英語となる。例えばカスタマイズボタンの設定や、カメラのアプリはほぼ英語のまま。独自アプリの使い心地は少し独特な感じもあるが、慣れれば特に気にならないと思う。
YouTubeでの動画鑑賞やブラウザでのインターネットサーフィンをしてみたが、その程度であればサクサク動いて快適そのもの。ただし搭載スピーカーからの音は籠った感じがする。ここは防水スマホなので仕方がない部分かもしれない。
AnTuTu(Ver9)でベンチマークテストをしてみたところ、総合スコアは179495点、GPUスコアは26731点だった。
AnTuTu Ver.8 スコア | 動作・操作感 |
---|---|
総合スコア:約40万点以上 GPUスコア:約17万点以上 | ヌルヌル、動作に不満なし |
総合スコア:約30万点〜40万点 GPUスコア:約13万点〜17万点 | 重いゲームもなんとか |
総合スコア:約20万点〜30万点 GPUスコア:約6万点〜13万点 | 軽いゲームくらいなら |
総合スコア:約10万点〜20万点 GPUスコア:約2万点〜6万点 | 必要最低限 |
総合スコア:約10万点以下 GPUスコア:約2万点以下 | サブスマホ向き |
スコア的にもまさしくミドルレンジでそこそこといったところ。3Dゲームはカクつくので実質不可能だが、動画を見たりSNSを楽しんだり、グーグルマップでカーナビ代わりにするぐらいなら全く問題ない。
ちなみに指紋認証も試してみたが、反応が早く正確なので便利。ただ左側に配置されているので、右手でスマホを持ちたい人は扱いづらいかもしれない。僕は左手で持った時にちょうど親指が添えられる部分にあるおかげで結構便利だった。サイズ的にも重量的にも片手で扱うのは難しいので、これでいいように思う。
カメラの性能はそこそこ
僕は個人的にスマホのカメラの性能を気にしないのだが、UMIDIGI BISONのカメラは悪くないレベルできれいに撮影できる。標準・超広角・マクロ・水中カメラの4種類+インカメラがあるのは結構面白い。HDRやナイトモード、AIによる自動撮影モード選択などもあって楽しめるとは思うが、カメラ性能を重視して選ぶとすればもう一歩物足りない物があるかもしれない。
タフネススマホならではの使い心地
面白いのが手袋をしていても使えるように設定できること。設定→Smart Assistant→Glove ModeをONにすると、軍手やバイク用のグローブを付けていてもタッチパネルの操作ができるようになる。これがまぁ結構便利。
もちろん防水スマホなので濡らしてもOK。
実際に雨の中バイクに取り付けてナビ代わりに使ってみたが、全く問題なし。雨粒が液晶画面に付くとたまにタッチ判定されてしまって誤作動することもあったが、これは他のスマホでも起こりうるので仕方がない。Glove ModeをOFFにすると多少誤作動は減った。
楽天モバイルでも使えた
肝心の購入理由である楽天モバイル回線での通信だが、SIMカードを入れAPNの設定を行ったら問題なくできた。
楽天モバイルでのAPN設定
設定→ネットワークとインターネット→モバイルネットワーク→詳細設定→アクセスポイント名→追加 を選択し、以下の通りに入力する。
名前 | rakuten.jp |
APN | rakuten.jp |
MCC | 440 |
MNC | 11 |
APNタイプ | IPv4/IPv6 |
APNローミングプロトコル | |
ベアラー | LTE |
ベアラーの選択は楽天モバイルの指示には無いが、ここでLTEを選択しないと通信できなかった。
問題なく4Gでモバイル通信ができている(写真は屋内で撮影したので電波が少ないが、エリア圏内の屋外なら問題なく高速通信できた)。
回線が不安定な場合の設定
端末を再起動すると上手く楽天モバイル回線に接続されないことがあった。この時は↓のリンクにある「手順4:UMIDIGIに楽天モバイルのAPN設定をする」と「手順5:エンジニアモードで「LTE only」や「hVoLTE」などを設定する」を設定することで安定した通信状況を得ることができた。
人と違う、タフなスマホが欲しい人向け
スマートフォンとしての性能は必要最低限ながら、防水防塵耐衝撃性能を高め、それに合わせたGlove Modeなどの独自機能を備えるUMIDIGI BISON。少々大きく重たいのは気になるが、僕のようなサブスマホとしてバイクナビ等に利用したいという人にとって重宝するスマホであるように思った。中国製のSIMフリースマホなので万人にオススメすることは正直難しいが(万人が選ぶとも思えないが)、タフネススマホで人と違うものが欲しい人にはぴったりではないだろうか。
ちなみにUMIDIGI BISON GTという上位モデルも存在する。Helio G95というもうちょっといいCPUが積まれているので、これ一台だけ持ちたいという人はこちらの方が満足度が高いかも。
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