今や人々はあらゆる情報を動画から入手する時代になってきているわけだが、プロっぽく見せるための動画撮影は写真撮影よりも少しだけ難しさがUPする。特に手振れが多い映像が見るに堪えがたく、そこにどれだけ素晴らしい情報が詰まっていたとしても無意味になってしまう。いかにスムーズな映像を撮れるかどうかが、動画コンテンツの第一歩だと言えるだろう。そこで活用されるのが、ジンバルだ。
今回は、GearBestより提供を受けて商品のレビューを行っている。
KEELEAD S5 3-Axis Gimbal Stabilizer
今回紹介するのが、KEELEADという中華ブランドのS5 3-Axis Gimbal Stabilizer。スマートフォン用の汎用ジンバルだ。
通常価格$75の格安ジンバル
KEELEAD S5は、ジンバル単体での定価は約$75とお手軽価格。今回は
- 本体
- ケース
- アクションカメラ用マウント
- 三脚
- ストラップ
がセットになったものを選ばせていただいた。これで通常約$96だが、結構な頻度でフラッシュセールの対象となるようで、そのようなタイミングに合わせて購入すればもっとずっと手軽に購入できる。ざっと見てみた限り、これのセール価格で購入可能な国内通販で取り扱われているジンバルは見当たらなかった。
ケースを開けるとしっかりと梱包されたジンバルが出てくる。英語の取扱説明書もついてくるが、絵が多く入っているので、簡単な英語が分かる程度の人なら十分対応できると思う。
ジンバルは大柄で、全体的にプラスチック感で溢れていてチープな印象は否めない。ただし各部にはしっかりと金属部品が採用されていて、剛性面での不満はない。見た目以上にちゃんとしている。
前部分には簡単なコントロールボタンが集約され、左サイドにはゴムの蓋つきでUSB端子が並ぶ。充電はmicroUSB端子で行うが、ここはType-Cを採用してほしかった。
裏面には撮影開始ボタンが備わり、右サイドにはズームボタンもある。この二つはBluetoothでスマホと連携させた際に使用可能となる。
ジンバル単体での重量は456gだった。ずっしりとしているが、特別重たいと思うほどでもない。
KEELEAD S5は4000mAhのバッテリーを内蔵し、約12時間の連続駆動が可能とのこと。
スマートフォンの固定方法
使用方法は非常に簡単。まずはスマートフォンをジンバルの台に挟む。これはただ単に固定具を手で広げるだけ。固定具のバネは強力で、滑り止めのゴムもあるので、スマホが脱落する心配はない。
スマホを挟んだら、ジンバルの一部分がスライドするので、これを調整してスマホが水平になるようにセットし、ネジを締める。
このようにジンバルを立てた状態でスマートフォンが水平になればOK。慣れれば1分もかからずに準備できる。
電源ボタン長押しでON→即使用可能
ここまでくれば、後は正面にある電源ボタンを長押しして電源をONにするだけ。たったそれだけで、
こんなに大きく動かしてもスマホを水平に保ってくれる。モーターの動きは静かかつ滑らかで、駆動音はほぼ無音。電源OFFは電源ボタンを同じく長押しして行う。
3モード搭載で撮影の自由度が高い
MODEボタンを押すことで、搭載された3つのモードを切り替えることができる。
- Pan & Tilt Follow Mode
- Pan Following Mode
- Lock Mode
1番のPan & Tilt Follow Modeは、左右の動きや上下への傾きに対して追従する。右を向けばカメラも右を向くし、上を向けばカメラも上に向かっていく。
2番のPan Following Modeは、上下方向への傾きを一定に保ってくれる。例えば低い位置から高い位置へとジンバルを傾けながら移動させたときでも、カメラが水平に向いたままにしてくれる。
3番のLock Modeは、カメラがずっと前方を向いたままになる。
それぞれの特徴をしっかりと把握して撮影を行うと、かなり自由度の高い撮影が可能となる。ただし、今どの撮影モードなのか?は表示されないので、その点だけ注意が必要。
各モード時であっても、ジンバルのジョイスティックを操作することで画角を変更できる。
汎用ジンバルアプリからも制御可能
汎用のジンバルアプリであるGimbal Proに対応しているので、スマホとKEELEAD S5をBluetoothで接続すると、さらに機能が拡張される。撮影開始/停止をジンバルのボタンで制御できたりするのは結構便利だった。
ただしスマホ純正カメラアプリに比べると、Gimbal Proのカメラは機能が制限される部分があるので、実際のところは特にアプリを使用する必要は無いなと思った。
アクションカメラでの撮影も可能
オプションのアダプターを介することで、アクションカメラを使用しての撮影も可能になる。試してみたところ、広角なアクションカメラでもジンバル本体が映り込むことはなかったので、撮影の幅が広がりそうな印象。ただ構造上、重たいアクションカメラを使うと重量バランスが取れなくなる可能性はある。
持ち運びには少し大きい
スマートフォン用ジンバルという分類で考えれば一般的なサイズであるとは思うのだが、それでもやはりケースに入れた状態だと持ち運ぶにはかなりのサイズ感がある。ケース無しでの持ち運びは少し不安な感じもあるので、持ち運ぶときはこれ用に荷物の場所を確保しておく必要があるだろう。
スタビリティ性能は高い
実際にKEELEAD S5を使用して撮影した動画をアップしてみた。低い位置から撮影してみたり、階段を上ったり、走ってみたりしたが、手持ちとは比較にならないレベルでのスムーズな撮影に成功。画角の自由度も高いので、手持ちだと難しい撮影方法にもチャレンジして行ける。
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