今回はタブレットやプロジェクターを製造販売するVankyoより、Android10搭載の7インチタブレット「Vankyo Matrixpad S7」を提供していただいたので、レビューを行う。なんと執筆時点でAmazonで1万円を切る価格で販売されている低価格タブレットだ。
Vankyoは2017年に中国で設立されたガジェットメーカー。以前もZ4 Proという10インチタブレットをレビューしたが、動画を見るぐらいなら手軽で感じなので実は愛用している。そういうこともあってこのS7にも期待が持てる。
Vankyo Matrixpad S7
製品そのものには関係ない部分だとは思うが、最近この手の中華ガジェットは箱からしてかっこいい。このセンス見習いたい。
- Vankyo Matrixpad S7本体
- 充電用microUSBケーブル
- ACアダプター
- 取扱説明書(日本語/英語)
- 保証書
などが付属。取説の日本語は怪しい部分もたまにあるが、特に問題はないレベル。
Vankyo Matrixpad S7のスペック
モデル名 | Vankyo Matrixpad S7 |
OS | Android10 |
CPU | クアッドコア 詳細不明 |
RAM | 2GB |
ROM | 32GB |
ディスプレイ | IPSパネル 1024×600px 7インチ アスペクト比16:9 |
サイズ(実測) | 189×109×10mm 238g |
ネットワーク | Wi-Fi(2.4GHz) Bluetooth4.2 |
バッテリー容量 | 3000mAh |
カメラ | フロント:2MP バック:5MP |
入力端子 | microUSB microSDカード(128GBまで) 3.5mmステレオジャック |
その他 | GPS搭載 顔認証システム搭載 |
CPUの詳細が不明だが、「大型ゲームはお勧めません」と商品説明に記載されているので、ローエンドなものだろうと思われる。ディスプレイも解像度が低めで全体的にスペックは低い。価格的にもこんなものといった具合である。入力端子はせめてType-Cにしてほしかった…。
Wi-Fiは5GHz帯には対応していないようで、またBluetoothも5.0ではない。GPSが搭載されているので、ポケットWi-Fiと組み合わせて車載ナビとして使うのもよさそう。
軽量で持ちやすいサイズ感が好印象
液晶側を見てみると、今どきにしては太めのベゼルを持っていることが分かる。フロントカメラは画面上部の右側にあり、画面の左下にはマイクも搭載されている。
タッチパネルには最初から保護フィルムが貼られている。ただ少し安っぽい感じで指の引っかかり感や指紋の残りやすさがあるので、プレクサスを拭くとだいぶ良くなる。
裏面はプラスチック感丸出しながら、クロスに細かくラインが入っていて、さらさらした手触りがいい感じ。上にカメラ、下にスピーカーが配置されている。
実測238gとサイズの割には軽量で、ちょうど片手で掴めるぐらいのサイズなことも相まって持ちやすい。
入力端子は上部に集約。左からmicroUSB、microSDカード(樹脂カバーの奥にある)、3.5mmステレオジャックが並ぶ。
操作系は右側面のみで、ボリュームボタンと電源ボタンが並ぶ。電源ボタンの横にある小さい穴はリセットボタン。
低スペックタブレットなりの操作感
一般的なAndroid端末で、特別なカスタマイズなどはあまりされていないようなので操作系は簡単。Google系のアプリは最初から入っているので、特にこれといって困ることはないと思う。むしろ最低限のアプリしかプリインストールされていないのがいい。必要なものはGoogle Play Storeからダウンロードすればよい。
1024×600pxの解像度なので細かい文字は若干荒い感じがあるが、そこまで気にするほどでもない印象。それよりも全体的に色味が薄いというか、カラーバランスが少しおかしく見えるのが気になる…。
Google Chromeを立ち上げてブラウジングしてみた。ちょっと動作が遅く、画像の読み込みなどでワンテンポ遅れてしまうが、まぁまぁ悪くない感じ。
YouTubeを立ち上げてみたところ、480pぐらいの低解像度であれば問題なく、音声もしっかり出るので割と快適に閲覧できた。しかし1080pに上げると途端にカクついてしまい、動画というよりもストップモーションアニメを見ているような感じになってしまう。動画視聴やゲームがメインという人には全くオススメできない。
電子書籍リーダーにばっちりでは?
しかし考えてみれば、この片手で持てるサイズ感に軽さ…、もしかしてこれは電子書籍を読むのにぴったりなのでは…?
というわけで漫画アプリを入れて読んでみたら、これがすごく快適。スマートフォンからだと小さくて読みずらいことが多発するが、これならそのまま細かい文字までちゃんと読める。動作もこれぐらいなら楽勝でこなせるのでサクサク動く。いいなこれ。
そんなことを思ってみてみたら、設定画面に「読書モード」なるものがあることを発見。
読書モードをONにしてみたら、画面がモノクロになった。まさに電子書籍を読むのにちょうどいい。
もうちょっとだけいいCPUを積んでいれば…
とにかく軽量で、7インチのサイズが持ちやすさ的にも見やすさ的にもちょうどいいので、本当に電子書籍リーダーとしてはぴったりなVankyo Matrixpad S7。1万円以下で買える手軽さもかなり魅力的だ。マイクも搭載されているので、音声検索なども使えてとても便利ではある。
でもやはり、もう少しだけいいCPUを積んで、フルHDの動画が快適に見えるぐらいの動作感と、カラーバランスの調整だけはしてほしかった。なぜならそういうタブレットは、あとちょっとだけお金を足せば手に入るから…。
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