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これがアクションカメラの”答え” DJI Osmo Action 5 Pro【レビュー】

5.0
アクションカメラ

GoProに見切りをつけて買ったDJI Osmo Action 5 Proをレビューする。ただかなりの人気カメラでわざわざ詳細にレビューすることもないだろって部分は否めないため、僕なりの良かったところ、悪かったところを書き連ねていく。

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DJI Osmo Action 5 Pro

DJI Osmo Action 5 Proは2024年9月に登場したアクションカメラ。前作Action 4と本体サイズもバッテリーサイズも変わらないものの、センサーサイズの拡大(1/1.3インチ)やトラッキング機能、内蔵ストレージの搭載などにより進化を遂げたモデル。

スペック

モデル名DJI Osmo Action 5 Pro
サイズ70.5×44.2×32.8 mm(長さ×幅×高さ)
重量公称値146g
実測値145g
防水性20 m(防水ケースなし)
60 m(防水ケース使用時)
マイクの数3
センサー1/1.3インチCMOS
レンズFOV:155°
絞り:f/2.8
フォーカス範囲:0.35 m〜∞
ISO感度写真:100~25600
動画:100~51200
電子シャッター速度写真:1/8000~30秒
動画:1/8000秒~1/X秒(X:フレームレート設定値)
標準録画モード4K (4:3):3840×2880(100/120fps)
4K (4:3):3840×2880(100/120fps時)
4K (4:3):3840×2880(24/25/30/48/50/60fps時)
4K (16:9):3840×2160(100/120fps時)
4K (16:9):3840×2160(24/25/30/48/50/60fps時)
2.7K (4:3):2688×2016(100/120fps時)
2.7K (4:3):2688×2016(24/25/30/48/50/60fps時)
2.7K (16:9):2688×1512(100/120fps時)
2.7K (16:9):2688×1512(24/25/30/48/50/60fps時)
1080p (16:9):1920×1080@100/120/200/240fps
1080p (16:9):1920×1080(24/25/30/48/50/60fps時)
スーパーナイト4K (16:9):3840×2160@24/25/30/48/50/60fps
4K (16:9):3840×2160@24/25/30/48/50/60fps
2.7K (16:9):2688×1512@24/25/30/48/50/60fps
1080p (16:9): 1920×1080@24/25/30/48/50/60fps
被写体トラッキング2.7K (16:9):2688×1512(24/25/30/48/50/60fps時)
2.7K (9:16): 2688×1512(24/25/30/48/50/60fps時)
1080p (16:9):1920×1080(24/25/30/48/50/60fps時)
1080p (9:16): 1920×1080(24/25/30/48/50/60fps時)
ブレ補正RockSteady 3.0
RockSteady 3.0+
ホライゾンバランス
ホライゾンステディ
内蔵ストレージ容量カメラには64 GBのストレージが内蔵されており、47 GBを使用できます。ストレージ容量は、microSDカードを挿入して増やすことができます。
対応SDカードmicroSD(最大1 TB)
V30規格以上の物を推奨
音声録音48 kHz 16-bit、AAC
バッテリー容量1950 mAh
駆動時間240分
25℃の室温環境下で、RockSteadyオン、Wi-Fiオフ、画面オフの状態で、1080p/24fps(16:9)動画撮影時に測定。
Wi-FiWi-Fi 6.0
802.11 a/b/g/n/ac/ax
BluetoothBLE 5.1
その他DJI Mic2やMic Miniを2台接続可能

スペック上で特筆すべき点をピックアップする。

  • 1/1.3インチセンサー
  • 4K 120fps撮影が可能
  • ナイトモードでも60fpsで撮影できる
  • 内部ストレージ搭載
  • マイクを2台無線接続可能

まずは1/1.3インチセンサーによる暗所性能の高さ。センサーサイズは大きければ大きいほど暗所に強くなるので、これはAction 5 Proの明確な強み。

また通常録画モードで4K 120fpsに対応しているのが強い。4Kで撮影しても、30fpsの動画を作るときには1/4倍速までスローモーションを効かせられるのは映像制作において幅が出る。僕は基本フルHD(1080p)でしか撮影しないが、そのときは最大240fpsで撮影できるので1/8倍速まではコマ落ちしないスムーズな映像が作れる。これはかなりすごい。

ナイトモードであっても4KやフルHDで60fps撮影が可能なのも強い。基本的に夜はシャッタースピードを落とさなければ明るさが足りなくなるが、そこは最大51200のISO感度で補ってくれる。

動画用に47GBの内部ストレージを搭載しているのもありがたい。誰しもSDカードを入れ忘れて撮影に出かけたことがあるはず。それに気づいて絶望する悲しみは味わいたくないが、Action 5 Proならそのまま撮影ができる。これはマジでありがたい。このありがたみは実感しないほうが良いけど。

そして個人的に一番うれしいのがDJI Mic2やMic Miniが2台接続可能な点。これについては後で詳しく記述する。

スタンダードコンボの内容物は最小限

僕が購入したモデルは「スタンダードコンボ」なので、内容物としては最小限。純正のセットはお買い得感はあるが、どうしても純正品にこだわりたい場合を除けば、スタンダードコンボを買って必要なものを買い足すほうが結果的に安がりになりそう。

外観

Action 5 Proの外観だが、個人的には若干チープな印象を受けた。ざらついた表面はミリタリーテイストでかっこいいし、光の反射を最小限に抑えてくれるので撮影には有利だと思うが、でもなんだかプラスチック感が強い。高級感だけで言えばGoProの方があるかも。

ただ僕はあまりこの手の物に所有欲を求めていないのでそこまで気にならない。レンズカバーが金属製だったり、赤いラインがちらっと入ってるのがキャノンのLレンズみたいでかっこいいとは思う。

後ろから見て左側に電源ボタン、上側に録画ボタンが備わるのはGoProと同じ。スイッチは適度に硬いので誤操作を防げそう。

後ろから見て右側にはバッテリーとmicroSDカードを入れる部分が備わる。

その反対側にはUSB Type-C端子の蓋がある。この蓋が若干開けづらいのは気になるポイント。

ちなみにどちらの蓋も開けた状態で引っ張ると簡単に取れる。

Osmo Actionシリーズの特徴として、このマグネットと爪で固定されるクイックリリースアダプターマウントの存在が挙げられる。実際にやってみるとパチパチっと簡単に脱着できて意外と便利。1台のカメラを複数の場所につけ外しする場面などではかなり重宝しそう。

ただしマグネットの都合上、前後逆には付かない点だけ注意が必要。DJIのロゴがレンズと同じ方向を向いているときにのみ取り付けが可能。

またかなりガッチリ取り付けられるとはいえ、かなり動きが激しい場所だと外れそうで少し怖い。このマウントを無くしそうなのが一番怖い。

クイックリリースアダプターマウントをつけると重量が145gから161gへと増加する。マウントが内蔵されているGoProと比べると視点も若干変わるので、どっちもどっちだなという気もする。

またスタンダードコンボ付属の保護ケースを付けると縦位置での撮影も可能になる。ただこのケース自体が29gあるのと、一回り大きくなるので、個人的にはあまり魅力には感じない…。縦撮影を多くする人は便利だと思う。

脱着可能なレンズフィルター

レンズフィルターは脱着可能なので、万が一割れてしまったときでも安心。ただこのフィルター、僕の個体だと最初届いたときはめちゃくちゃに固く締まっていて外すのに苦労した。

またこの脱着機能を活かしてNDフィルターなどを取り付けることも可能。純正品のNDフィルターセットはND8/16/32の3枚セットで定価が約9000円とちょっと高価なので、社外品から選ぶほうがコスト的にはオススメ。

K&F Conceptのフィルターセットはいくつか種類があるが、CPL+ND8+ND16+ND32+ND64+ND256の組み合わせが、ほかと大差ない値段なのに量が揃っているので良さそう。SSを下げたこだわりの撮影をしたい場合に重宝するだろう。

機能の特徴

機能面で僕が特に良いなと思った点をピックアップする。

  • 起動が早い
  • 熱暴走しづらい&電池持ちが良い
  • 充電が早い
  • 自然な色味
  • 明暗差の激しい場面でもきれいに撮影できる
  • DJI Mic 2やMic Miniに2台無線接続できる
  • 内部ストレージがある

起動がめちゃくちゃに早い

まず素晴らしいのは起動がめちゃくちゃに早いこと。

スリープモード的な機能が存在しているのかもしれないが、その日の一番最初の起動こそ電源ボタンを押してから8秒ほどかかるが、その後は1秒未満で立ち上がる。この圧倒的な起動の速さは撮影のスピード感を高めてくれる。

また電源OFF状態から録画ボタンを押して録画を開始する場合でも同様に1秒未満で立ち上がり、録画が開始される。まじでめちゃくちゃに早い。

あっ!と思ったその瞬間に撮影が開始できるのは、僕がカメラに最も求めている機能。なのでこれは本当に最高。

熱暴走しづらい上に電池持ちが良い

DJI公称値によれば、Action 5 Proの駆動時間は240分=4時間となっている(※25℃の室温環境下で、RockSteadyオン、Wi-Fiオフ、画面オフの状態で、1080p/24fps(16:9)動画撮影時)。これまでの経験的にこの手のカメラは1時間撮影したらバッテリー交換というイメージだったので、これはもうめちゃくちゃに長時間録画ができる。

実際に長時間録画ができるのか?高負荷をかけても熱暴走しないのか?を知るため、以下の条件でテストをしてみた。

  • 録画サイズ:4K(16:9) 120fps
  • 手ぶれ補正:RockSteady 3.0+
  • 画角:ワイド
  • 撮影開始~5分まで前後カメラは映像表示
  • 5分経過から前後画面は録画時間を表示
  • カメラは固定
  • 室温は約25度

4K 120fpsはAction 5 Proで撮影できる最大サイズ。純正バッテリーを入れてこの条件で撮影してみた結果…

なんと99分24秒の撮影に成功した。これは本当にとんでもない結果で驚きを隠せなかった。

高負荷がかかっているためカメラの温度はかなり上がっていて、手で持てなくはないが明らかに熱い(55度ぐらいはありそう)な状況になっていた。これがGoProなら確実に熱で止まっている。実際85分を超えたあたりで高温のために画面表示が消灯されたが、その後も撮影が続き、最終的にバッテリーが残り3%になったタイミングで自動でシャットダウンされた。

ちなみに社外バッテリーで同様のテストを実施した場合も約75分の連続撮影に成功した。十分すぎる。

ちなみに、バッテリーを入れない状態で、モバイルバッテリーから給電しても駆動できる。超長時間撮影したい場合はこの方法もあり。

充電が早い

Action 5 ProはPD充電に対応しており、公式によればDJI 30W充電器に接続すると約54分でフル充電が可能。さらに15分の充電で約2時間(※25℃のラボ環境下で、RockSteadyオン、Wi-Fiオフ、画面オフの状態で、1080p/24fps (16:9)動画撮影時)の撮影が可能だという。

実際にPD充電してみるとかなり速いスピードで充電残量が上がっていくのが見て取れる。Action 5 Proの場合は電池交換してしまえば良い話ではあるが、カメラ単体での充電速度が早いに越したことはない。

自然な色味

GoProは結構派手な色味の映像を出すように演出されているが、Action 5 Proは比較的自然な色味に近い。ともすれば目で見たときよりも彩度が浅いようにも感じるが、個人的には後からの調整もしやすいので助かる。Pocket 3など他のDJIカメラと雰囲気があっているので、編集時に色味を合わせるのも簡単。

また本当にこだわる場合は10-bit D-Log Mで録画すれば、写真のRAW形式のように後で自由自在に色味を調整することも可能になる。僕が10-bit D-Log Mを使うことはほぼ無いが、できるとできないでは大違い。

明暗差の激しい場面でもきれいに撮影できる

カメラは人間の目ほどよくできていないので、明暗差の激しい場面での撮影をすると、明るいところが明るくなりすぎたり、暗いところが暗くなりすぎたりする。

個人的に一番わかり易いのが、自動車の車内から内装と車窓の両方を同時に映すような場面。サーキット走行時などでドライバーの運転の様子と外の様子を同時に撮りたいのに、今一つなカメラだと窓の外が白飛びしてしまったりする。

Action 5 Proはここの調整が絶妙で、明るい場所も暗い場所も目で見たときのように鮮明に映し出してくれる。特に暗所性能の高さがアピールされがちなAction 5 Proだが、個人的には明暗差に強い点に感動した。ダイナミックレンジの広さはAction 5 Proの明確な強み。

DJI Mic 2やMic Miniを2台無線接続できる

僕がAction 5 Proの購入を決意した一番の理由が、DJI Mic 2やMic Miniを直接2台無線接続できる点。Pocket 3もそうだが、2台の無線マイクをアダプター無しで直接接続できるのは本当に便利。

例えばモトVログを撮影しようと思った時、マイク1をヘルメットに、マイク2をマフラー付近に設置すれば、声と排気音を同時に録音できる。2人が会話する場面ではもちろん便利だし、話し手と離れた場所の音を同時に録りたいときにも重宝する。

外部アダプター無しでマイクがカメラに直接つながると、荷物がコンパクトになるし、セッティングが超簡単だし、カメラの重量も単体のときのままになる。しかも録音データは同じ動画内にあるので、その後の編集の手間もかなり減る。何もかも最高。完全にDJIのエコシステムに囚われている。

電源OFF状態から直接録画ボタンを押して録画を開始する「スナップショット」でも、外部マイクはほぼ即座に接続される。

ちなみに裏技的な方法を使うと、機材を増やすこと無くもう1chの音声データを増やすことができる。最強すぎる。

内部ストレージがある

人は誰しもカメラの電源をONにした瞬間に、SDカードを入れ忘れたことに気づいた経験があると思う。僕も何回かやらかしたことがある。そのときは絶望して家に帰るか、電気屋に飛び込んでSDカードを買うかするかの2択しか無い。

しかしAction 5 Proならそんな心配は必要ない。なぜなら録画用に使える47GBの内部ストレージがあるから。できればこの機能にお世話になら無いほうが良いが、家に帰ったり急遽買い物したりする必要が無くなる時点で安心できる。

今一つな点

逆に今一つに感じている点は以下の通り。

  • 手ぶれ補正の設定で画角が変わる
  • SS1/30で撮影すると手ぶれ補正がカクつく
  • 録画中の画面がワンテンポ遅れる
  • 軽くなってほしい

手ぶれ補正の設定で画角が変わる

Action 5 Proには標準(歪み補正)・広角・超広角の3つの画角があるが、手ぶれ補正の設定でこの画角がころころ変わってしまう。GoPro HERO 9 Blackは手ぶれ補正の有無で画角が変わらなかったのに…。

具体的には次のような画角に変化する。

手ぶれ補正標準(歪み補正)広角超広角
OFF14mm10mm9mm
RockSteady15mm12mm11mm
RockSteady+17mm17mm17mm
HorizontalBalanching17mm
HorizontalSteady19mm
焦点距離は35mm判換算

同じ超広角でも、手ぶれ補正の有無でここまで画角が変わってしまう。特にRockSteady+のときは、もはや元の超広角の画角とは程遠い画角になってしまう。

RockSteady+のときの焦点距離はすべて17mmになっているが、実際はひずみ方の違いにより標準→広角→超広角の順で若干画角が広くなる。しかしほとんど誤差の範囲と言ってもいいレベル。超広角になると魚眼レンズ感が強くなる印象。

もちろん手ぶれ補正はクロップすることによってブレない映像を作っているので、このような現象が起こるのは理解できる。でも手ぶれ補正の有無で画角が変わると画作りにも影響してくるので、ここはできるだけ同じ画角をキープしてくれる方がありがたいのになと思った。

SS 1/30で撮影すると手ぶれ補正がカクつく

30fpsの動画を1/30秒のシャッタースピード(SS)で撮影するといい感じにエモい映像になったりするので、こだわるときにはこだわりたい。しかしAction 5 Proでこれをやろうとすると、何故か手ぶれ補正ONのときに映像がカクつく現象が発生する。

きれいに映像が流れず、カクッカクッと不自然な映像の揺れ方をしてしまうので少し気持ちが悪い。それ故SS1/30で撮影した映像は少し使い勝手が悪い。

SSを上げていくとカクつきは無くなっていく。オートモードで撮影すれば何の問題もないのだが、こだわり出すと微妙な不具合が出てくるのはちょっと気になる。

録画中の画面がワンテンポ遅れる

録画中に背面に表示されている映像がワンテンポ遅れている。体感的には0.2秒ほど遅延した映像が流れているように思われる。画面の中の映像と実際の場面がほんの少し違っているので、画面を見ながら撮影すると違和感を覚える。

どんなカメラでも多少の遅延はあるものだが、Action 5 Proはそれがちょっと大きいような気がしないでもない。

軽くなってほしい

Action 5 Proの重量は実測145g。この手のハイエンド系アクションカメラとしては標準的な重量だが、個人的にはできればもう少し軽くなってほしい。軽くなればなるほど、振動が激しい場所での設置の難易度が下がるから。

4K 120fpsとか必要ないから、軽さに特化したアクションカメラが出てくれないかなぁと常々思ってる。

アクションカメラの答え

カメラ機材なんてものは撮影者がそれに何を求めるか次第なところがあるが、DJI Osmo Action 5 Proは僕にとってアクションカメラの”答え”に近いものだった。これで軽かったら最強だが、それは望みすぎだろうか。

僕にとってアクションカメラは「ある程度雑に使えること」が大事なのだが、Action 5 Proは標準状態でもかなり満足感の高い映像を撮ってくれるのでありがたい。2台のマイクとの無線接続までできるので、音を良くしたい場合もコンパクトな構成で使える。

手軽に撮影派も、こだわり撮影派もかなり満足の行く撮影ができるカメラだと感じた。ダイナミックレンジが広いこと、暗所に強いことからもどこでも簡単に撮影できる。ただしSS1/30が使いづらいなど本当にこだわると微妙なポイントも出てくるので、こだわり派は注意が必要。

気になる点があるのは事実だが、それを上回る性能の高さと使い勝手の良さがあるAction 5 Pro。ほとんどの人にとって買って損することはない、正解に最も近いアクションカメラだと思う。

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