ガジェットをいっぱい持っているのでUSBケーブルもたくさんあるのだが、こいつらが若干邪魔だなと思うことがたまにある。特に100Wなどの急速充電に対応しているケーブルはそこそこ固く、取り回しが悪いなと思う場面も存在する。

今使っているUGREENの100W対応ケーブルはそこそこ細いのだが、折り曲げた跡などはつきやすい。もっと柔らかいUSBケーブルがあったなら…。
Anker PowerLine III Flow(240W)

というわけで今回買ったのがAnkerのPowerLine III FlowというUSBケーブル。パッケージ正面からは中身が全くわからないが…

裏にはしっかり商品名が書いてある。

今回は0.9m長を2本セットで購入したので、2本のケーブルと製品保証書が同梱されていた。
スペック
メーカー | Anker |
商品名 | PowerLine III Flow USB-C & USB-C ケーブル |
モデル番号 | B8552 |
コネクタ形状 | USB Type-C |
対応充電出力 | 最大240W |
データ転送速度 | 最大480MB/s(USB2.0) |
ケーブル長 | 0.9mまたは1.8m |
カラーバリエーション | ブラック アイスブルー クラウドホワイト ミッドナイトブラック ミントグリーン ライトパープル レモンイエロー ラベンダーグレー ブラック&ホワイト(白と黒の2本セット) |
ケーブル被膜 | シリコン |
尋常じゃなく柔らかいUSBケーブル
Anker PowerLine III Flow最大の特徴はこれ。

ケーブルが超柔らかい
柔らかいと言っても流石にタコ糸のような柔らかさではなく、多少コシがある柔らかさ。ただ240Wという現状のPD規格では最大スペックの充電出力に対応しているとは到底思えないぐらいに柔らかい。

意図的にぎゅっと折り曲げてみても、ほとんど跡が付かない。若干ついたとしても手で軽く伸ばせば瞬時に消える。そしてシリコン被膜の触り心地がすべすべしていて気持ちいい。

この柔らかさのお陰で、適当に置いても自重でぺたんと地面に着地する。すごい。
ちなみにケーブルの直径は約4mmで、UGREENの100Wケーブルとほぼ同じ。直径が同じながら対応出力は2.4倍なのもすごい。

240W対応だが充電端子は小型。Type-C端子は押出材で作られていてコストが掛かっているほか、端子の根本にはピンクゴールドの装飾まで備わる。ワンポイントながら高級感のある仕上がりでかっこいい。

片方の端子には、見づらいが240Wの文字がしっかりと表記されている。
240W対応なのでこれ一本持っていればなんでも充電できる
240W充電はUSB PD 3.1規格で定められている中で最大出力であり、現状のUSB Type-Cで充電できる規格の中でも最大値となっている。
つまりこのケーブル1本さえあれば、世の中のすべてのUSB Type-Cで充電できる機器に対応できるということ。

USB Type-Cは見た目こそ統一されているが、その中身は複雑怪奇で難しい。「このケーブルは100W対応で、こっちは60Wで、これは240Wで…」なんていちいち考えながら使うなんてナンセンス。
そもそも240W対応の充電器やデバイス自体が世の中にほとんど存在しないので、240W対応というスペック自体は宝の持ち腐れ感が否めない。しかし、これ1本で確実に充電の最大速度を出せる保証があるというのは強い。
ただしデータ転送はUSB2.0
ただしAnker PowerLine III Flowは、データ転送はUSB2.0にしか対応していない。故に最大転送速度は480MB/sと全然速くない。もしデータ転送も最強スペックが欲しい場合は、Thunderbolt4やUSB4.0対応のケーブルを選ぶ必要がある。

ただしこの手のケーブルは太くて固くて重たい。モバイルモニターへの利用やデータ転送が必要な場合には便利だが、単に充電だけをしたい場合には全く向いていない。
実用するとわかる便利さ
Anker PowerLine III Flowは柔らかさと240W対応の2点が特徴だが、意外とこれが実用すればするほど便利さを実感する。
ガジェットを充電したいときに、ケーブルが一切絡まないのがいい。複数の機器を同時に充電すると、気づいたときにはケーブルが絡まってしまうものだが、そういうことがほとんど起こらない。柔らかさとすべすべの表皮がケーブルの絡みを取り除いてくれるのだ。

スマホを充電しながらゴロゴロしているときも、ケーブルが勝手に暴れたりしない。いちいち手でしごかなくても折り目が残りづらいので、0.9mのケーブルをきちんと0.9mのケーブルとして使える。折り目が残ったままのケーブルだとそうは行かない。
また自動車内で使ったときも便利さを感じた。ケーブルが硬いと無駄に暴れて邪魔に思うときがあるが、これなら全く取り回しに苦労させられない。

そして何より持ち運びが便利。くるくるっと巻いて付属のシリコンバンドで止めておけばいいだけ。同時に買ったCIO NovaPort DUOⅡ 45Wといっしょにポーチに放り込めば、これだけで最強の持ち運び充電セットの出来上がり。実際にこのセットで数日間を過ごしたが、快適すぎて元には戻れなくなってしまった。
買い方に注意が必要かも
ただしこのケーブル、Amazon販売ページでの売り方に若干難があった。Anker PowerLine III Flowの商品ページでは、1本だけだと100Wモデルになり、2本セットだと240Wモデルになるという謎の販売方式を取っていたのだ。

ただし2025年7月末時点では100Wモデルが商品ページから消滅した。その代わり2本セットのみでの販売となってしまっている。1本だけ欲しい場合に対応してくれないのは少し困るかもしれない。ただこのブログを読んでいるようなガジェット好きの場合は、こんなの何本あっても嬉しいはず。
値段は高いが価値はある
Anker PowerLine III Flowは、通常価格で2本2790円、セール時でも2000円台前半と、正直言ってちょっと値段が高い。1本あたり1000円以上する充電専用ケーブルというのはどうかと思う部分もある。
しかし実際に使っていくと、このケーブルの便利さはかなり強く実感する。お金がたくさんあるならすべての充電ケーブルをこれにしたいという気持ちになるぐらい良い。

なのでスマートフォン用の充電ケーブルとか、僕のように持ち運び用にするなど、用途を絞って購入するのがオススメだろう。1度使えばその良さを確実に実感できるはず。その結果何本も買い足すことになったとしても僕は責任を取れないが…。

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