ストラップを脱着可能にするPeak Design アンカーリンクスは神アイテム。これが有るか無いかでカメラの管理や持ち運びが断然に楽になるので、新しく買ったR6 Mk2にも取り付けたい。
ただ、アンカーリンクスは「1つのストラップを使い回す」思想なので、ストラップ側に取り付ける金具(アンカーハウジング)が1セットあたり2つしか入ってないし、アンカーハウジング単体販売もしていない。新しいストラップにもアンカーハウジングを取り付けて脱着可能にしたければ、アンカーリンクスセットを新たに買うしか無い。
…でもそれは面白くもなんともない。
Peak Design Slide Lite
面白くするために、Peak Design独自のストラップであるSlide Liteをゲットした。
- Slide Lite本体
- アンカー×4個
- アンカーマウント
- 4mm六角レンチ
- ポーチ
が付属。
- 高い質感
- 自由自在な長さ調整
- 脱着の容易さ
- カメラを構えた時に邪魔に感じる
- コンパクトになりづらい
- 価格の高さ
ミラーレスカメラ向けストラップ
Peak DesignのストラップはSlide、Slide Lite、Leashの3種類があり、Slide Liteは中間の太さとなっている。主にミラーレスカメラや軽量な一眼レフカメラ向けとしてラインナップされている。
SlideとSlide Liteは言うほど値段の差がないこともあって少し迷ったのだが、肩パッドなどが内蔵されていないことから可搬性が高そうなSlide Liteを選択した。僕はカメラを使っているときの使い心地以上に、持ち運び性を重視したい。
Slide LiteはSlideより細いとは言え、取り付ける予定のR6 Mk2のストラップと太さはほぼ変わらず約32mmとなっている。
自動車のシートベルトのような、しなやかなで滑らかな表面を持つ生地を採用。好みの問題だが結構質感が高いし、生地の厚みもシートベルト並みでかなりしっかりしている。間違ってもこのストラップがちぎれることは無さそう。
肩が乗る部分の裏面には滑り止めのシリコンが付けられている。肩の上でベルトをひっくり返すと、よく滑る表面と滑らない裏面を使い分けられるようになっている。
Slideの特徴的な部分が左右にあるこの金具で、驚くほどスムーズに99cm~145cmまで自在に長さを調整できる。金具自体は樹脂で出来ているが、ここの質感もかなり高い。各部の縫い目もかなりしっかりしていて、全体的に純正ストラップ以上の安心感と満足感がある。
当然アンカーによって簡単にカメラから脱着することが出来る。ここの作りの良さはPeak Designならでは。
底面に繋げることで肩掛け時の安定感をUP
通常通りカメラの左右にストラップを繋げると、重心位置の関係で肩掛けした時にレンズが横を向くようになる。人混みの中などではこれがトラブルに繋がったりするし、あまり安定感がないのも好ましくない。
そこで付属のアンカーマウントを使って、ストラップの片方をカメラの底面に繋げると、
吊り下げた時にレンズが真下を向くようになる。実際やってみると確かに身体によりフィットしていい感じに思う。
ただ机などに置いたときにはストラップがカメラに挟まれて、少し安定感が無いのが気になる…。
ガチャガチャするのもなんだか気になるので、僕は通常通り左右に繋げることにした。このあたりは好みの問題だし、むしろアンカーシステムの自由度の高さの証でもある。
速写性の高さ
このストラップの一番良いところは速写性の高さ。特にそれはストラップを斜めがけにした時に発揮される。
移動しているときはストラップを締め上げ、ついでにストラップを裏返すと滑り止めが聞くのでカメラが動きづらくなる。
いざ撮影のタイミングが訪れたら、すっとストラップを伸ばしカメラを被写体に向けるだけ。ストラップの長さ調整機能がめちゃくちゃにスムーズで、なおかつ滑りの良いベルトだからこそ成し得る技。長さ調整がし辛い純正ストラップではここまでのスムーズさは流石に難しい。
気になる点
カメラを構えた時に邪魔
嬉々としてカメラにSlide Liteを取り付けて、首から下げてファインダーを覗こうと思ったら、ストラップが顔にやたらと当たってくる。これがなんだかとても邪魔。
なぜだ。純正ストラップを使っている時にそんなことを感じたことはなかったのに。
よくよく観察してみると2つの問題に気がついた。
一つは根本的にストラップが太くて硬いこと。純正ストラップは右のようにカメラ本体付近は細いストラップになっているが、Slide Liteは肩や首にかかる部分と同じ太さのままカメラ付近に存在する。またベルトはしなやかでも根本的に太くて分厚いので、細いストラップに比べると幾分固く、動きの自由度は低い。
また首から下げた状態でカメラを構えると、長さ調整のための折り返し部分が結構大きなループになる。これは当然ベルトの硬さもあるが、スムーズなスライド機構のために金具が太くなっていることも影響している。
つまりコンセプト的にどうしてもこうなってしまう様子。なんてこった。
コンパクトになりづらい
上位モデルのSlideは首に当たる部分にパッドが入っているので、そもそもコンパクトに折りたたむことは難しいらしい。その情報があったのでパッドのないSlide Liteを選んだのだが、
結局ベルト自体が分厚いので、Slide Liteも言うほどコンパクトにはまとまらないし、勝手に広がっていく。くるくるっと巻いてカメラバッグの隙間に詰め込むぐらいは楽勝で出来るが、純正ストラップに比べると多少は場所を取る。
値段が高い
Peak Designはそもそも値段が高いブランドなのでしょうがないのだが、ストラップにしては値段が高い。しかも近年の値上げでSlide Liteでも9000円ぐらいするので、正直いくら質感や性能が良くても躊躇する価格になっている。
ただ知名度が高い分だけ中古で売却するときもしっかり値段が付くので、最悪売ればいいやってつもりで買うのであれば割と買いやすい。
質感と機能に対して撮影時に邪魔になるのが気になりすぎる
Peak Design Slide Liteは、「メッセンジャーバッグのストラップにしたい」と思うぐらいストラップがしっかりしているし、長さ調整機構も超便利。強いて言うなら調整機構は片側だけで十分なのにとは思うが、機能的な部分に関してはすごく満足度が高いし、値段に見合うだけの質感と剛性感がある。
その一方でカメラを構えた時に邪魔になるのが信じられない。これが気になるのは僕だけなのだろうか?使い込んでくるとベルトが柔らかくなって改善される可能性もあるが、イラッとしながらストラップを使うのも耐え難い。
イラッとしないために一工夫を考えた↓
最終的に…
3ヶ月程度しっかり使ってみたが、どうしてもカメラを構えたときに多少じゃまになるのが気になるし、収納時の大きさも難点に感じて仕方がなかった。ベルトとしては高機能だが僕には合わなかったので使用するのをやめてしまった。純正ストラップの柔らかくてしなやかな方が、機能的には劣っているが僕には合っていたようだ。
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