【レビュー】Canon EOS R6を買っちゃった フルサイズミラーレスのスタンダード機は手軽で確実な撮影を可能にする

5.0
カメラ

Canon EOS R6 MarkⅡ(以下R6 Mk2)を買って撮影をしていると、サブ機に降格したEOS 90Dに対して事あるごとに不満を覚えるようになってきた。もうだめだ。EOS 90Dもまだ現役機種なだけあって意外と中古でもそこそこの値がつくことに気がついてしまったら、売却した金額を元手にサブ機をグレードアップすることしか考えられなくなってしまった。

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Canon EOS R6をサブ機として導入

気が狂ってしまった僕はEOS R6をサブ機として購入してしまった。

  • R6 Mk2と同じLP-E6NHバッテリーを使用できる
  • SDカード2枚刺しの仕様がR6 Mk2と同じ
  • サイズ感も重さもほとんど変わらなく持ち運びしやすい
  • 性能は十二分に高い

というのが選考理由。そもそもR6 Mk2を買うときにR6と迷っていたので選びやすかったというのもある。なによりバッテリーなどの周辺機材を使い回せると、その分持ち運ぶ荷物が減るのが助かる。

価格的に随分と安くなるEOS R7と最後の最後まで迷ったのだが、僕は2台同時運用する時は1台に標準レンズ、もう一台に100-400の望遠レンズをつけて超高速で動き回るものを撮影することがほとんど。R6 Mk2のほうがR7よりもきっと、おそらく、多分AF性能が良いので、「APS-Cに24-105Lを付けると望遠が効きすぎて嫌だな」思ってR6を選んだ。懐はかなり傷んだ。

EOS R6のレビュー

実はEOS R6を購入してからすでに2ヶ月が経ち、この間に数千枚の写真を撮ってきた。詳しいスペックなどは他のレビュワーに任せるとして、実際に使ってみてどうだったかにフォーカスを当てて行きたい。

R6 Mk2とほぼ共通の操作系

R6 Mk2がR6をブラッシュアップしたものなので当然だが、R6の操作系はR6 Mk2とほぼ共通。よく使うようなボタンは配置が一緒なのでなんの違和感もなく使える。モードダイヤルで選べるモードがR6 Mk2に比べて少ないので、R6 Mk2で偶に勝手に動いてしまう問題が発生しづらくてむしろ嬉しいぐらいまである。

R6 Mk2発売時に話題になった電源ボタンの位置変更だが、

別にどっちでも良くない?

というのが僕の感想。R6 Mk2と同時運用しているが、間違えて電源切っちゃったということも無い。

なぜか初期設定だとAF測位点をマルチコントローラーで変更できないので、メニュー→ボタンカスタマイズからマルチコントローラーでAFフレームダイレクト選択を設定するべき。この初期設定の仕様は全く持って謎。

これとファインダーを滑らかさ優先(120fps)に設定してしまえば、あとは好みの問題。

モニター収納部が熱くなることがあるらしい…。

僕はSDカードしか使わないので、SDカード二枚刺し仕様なのはむしろありがたい。そんなにたくさん連射することもない。

左側のインターフェースも一般的なものが並ぶ。USB Type-C端子からはPD充電も可能なので、ちょっとした旅行ぐらいであればバッテリーの充電器を持ち運ぶ必要がないのも嬉しい。

2010万画素で暗所に強く快適な撮影が可能

R6は約2010万画素の35mmフルサイズCMOSセンサーを持ち、Canonのスタンダードフルサイズ機としての立ち位置で2020年8月27日に発売した。

約2010万画素は実際の撮影サイズにすると5472×3648pxであり、これがちょっと物足りないという話も無くはない。ただ一昔前のカメラを考えれば上等な画素数であることには間違いない。というかWEBや一般的な印刷の範囲で使う分には十二分すぎる。

R6 RF24-105L 1/1000s F/4 ISO100
R6 RF24-105L 1/200s F/8 ISO100

真夏の炎天下、明るい場所と影で暗くなっている場所があるといういかにもいやらしいシチュエーションで撮影してみると、R6の強みが現れる。光が強く当たっているところも、影で暗く落ちているところもディテールをシャープに映し、ほとんど黒や白にしか見えないような場所でも色がしっかりと残っているダイナミックレンジの広さには舌を巻く。

R6 RF24-105L 1/320s F/4 ISO100

夕暮れ時のフェリーに乗船していくトラックを撮影した一枚。空のグラデーションを美しく映し出した他、完全に逆光になっているはずの橋やタワーの色までよく見るとはっきりと表現されている。ブログ上の写真は縮小しているので見えないが、トラックの屋根に取り付けられた細いアンテナまでしっかりと描写されており、映像エンジンDIGIC Xによる高い解像感がわかる。

ちなみに電子シャッターはいまいち好きになれないので使っていない。メカシャッターか電子先幕の場合は最大12コマ/秒の連射能力となるが、十二分に速いので連射にも全く困らない。

EOS R6の利点

利点その1:優れた操作性

Canon上位機種とだいたい同じような操作系を持つR6。

  • メイン電子ダイヤル
  • サブ電子ダイヤル1
  • サブ電子ダイヤル2

の3つの電子ダイヤルを持つことで、フルマニュアルモードにするとISO・F値・SSが全てそれぞれのダイヤルで直接操作できるようになる。マニュアル操作が必須のカメラは最低3つのダイヤルを持つべきだというのは僕の持論だが、どのダイヤルも指がすっと届く位置にあり、素早く設定を変更することができる。

モードダイヤルに動画モードがあるが、それ以外のモードでも赤い録画開始ボタンを押せば動画撮影が即開始される仕様なのも嬉しい。動画と静止画の撮影をシームレスに切り替えられるので、両方撮影しなければいけない場合でもとにかく便利。

利点その2:素早く正確なAF

マルチコントローラーでAF測位点をダイレクトに操作できるのもポイント。確かにR6 Mk2に採用されているマルチコントローラーのほうが形状的に押しやすいのは事実だが、別にR6の形でも何ら問題はない。

測位エリアは最大100%、高密度6072ポジションのAFフレーム選択可能ポジションがあるので、構図の取り方も自由自在。

そしてAFのスピードも正確性も非常に高い。2020年7月8日の発売時点でフルサイズセンサー機としては世界最速AFスピード0.05秒を謳うだけあって、後継のR6 Mk2と比べても遜色ないレベルで素早く、そして正確なAFを実現している。1点AFなどの狭い

利点その3:起動が速く、意外と電池持ちが良い

R6はR6 Mk2に比べてもかなり起動が早い印象があり、これまで使っていた一眼レフ機であるEOS 90Dなどと遜色ないレベルで立ち上がってくれるので使い勝手がとても良い。

また撮影可能枚数もスペックシート上だと約250枚(ファインダー撮影時・ファインダーなめらか設定時)とされているが、これはおそらくかなりバッテリーに厳しい条件での話。実際にはバッテリー一つで1000枚以上は余裕で撮影できるので、予備バッテリーを一つ持っておけば特に問題はない。

地味に嬉しいのが待機電源。R6 Mk2は電池を切った状態でも勝手に電池消費があるのが困る点なのだが、R6は適当にしておいても電池残量が残っている。バッテリー周りに関しては割とラフに扱っても大丈夫なのがR6だなという印象がある。

利点その4:夜間でも手持ち撮影できる強力な手ぶれ補正

偶然出くわした花火にカメラを向けた一枚。望遠側105mmをめいっぱい使い、花火の軌跡を残すために1/8のシャッタースピードで撮影した。

R6 RF24-105L 1/8s F/4.5 ISO800

こういうのは余程ギュッと脇を締めて構えないとうまく撮れない写真だと思っていたのだが、R6に内蔵された5軸手ブレ補正機構が助けてくれることで、さっと適当に構えてもいとも簡単に撮影できてしまう。RF24-105mm F4 Lとの組み合わせによる8段分の補正効果は伊達ではない。

EOS R6の不満点

EOS R6の性能には十分に満足しているし、撮って出てきた写真に文句を付けるとしたらそれは撮影者の腕ぐらいしか無い。そんな素晴らしいEOS R6だが、使ってみるとちょっとだけ不満点があった。

不満その1:EVFの見え方

R6のEVF(電子ビューファインダー)は0.5型約369万ドットのOLEDカラー電子ビューファインダーで、仕様としてはR6 Mk2と全く同じ。十分に細かいので除いていても粗さなどはさほど感じないレベルで普通に満足できる。なめらか優先(120fps)にしていればなんの問題もない。

ただ、2021年11月に発売されたEOS R3以降のEOS Rシリーズに搭載されているOVFビューアシスト機能はR6には搭載されていない。これ故R6のEVFでは肉眼で見ている以上にハイコントラストな映像がファインダー上に映し出されるのだが、これが慣れないと違和感がある。

実際に見たいところがぱっと見で黒つぶれしているように見える(場合がある)のはちょっとした不満ではある。ただ夜間だと実際より明るく見えるメリットもあるので一長一短ではある。

不満その2:AF SERVOの動き方

オートフォーカス(AF)の動き方で「SERVO」を選ぶと、AF測位点内で被写体を自動で被写体を追いかけてくれる。ただ、ゾーンAFか追尾優先AFでなければ、設定した測位点外に被写体が動いたときに別のところにピントが合ってしまう場合がある。この動き、良くも悪くも非常に一眼レフっぽい。

R6 Mk2は一度認識した被写体が測位点外に動いても追尾してくれるので、それを知っているとR6の挙動は若干の不満を覚える。どんな動きものであっても決めた構図にバチッと収められる腕があれば特に問題はないし、何ならR6 Mk2を知らなければ特に気にならなかったと思うけど。

スタンダード機にふさわしい性能を持つ1台

僕はEOS R6をサブ機として買ったが、正直これをR6 Mk2の前に買っていたら「最高!」と叫んでいただろう。それぐらい完璧だし、これと言った不満も無い。誇張無しで簡単に思ったような写真が撮れるようになるのがR6のすごいところだ。

2020年にフルサイズミラーレスの新標準としてデビューしたR6だが、まさしくスタンダードにふさわしい、いやむしろ、これによってスタンダードの基準が引き上げられたのではないかと思うぐらい素晴らしい性能を持っている。

後継のR6 Mk2がすでに登場しているとはいえ、価格的にもR6の方が10万円安い。そこを考慮してR6を選んだとしても、後悔することは殆どないと思う。

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