Canon EOS R6 / R6 Mark2と純正RFレンズがあれば夜でも三脚要らない説

5.0
カメラ

僕が所有しているCanon EOS R6R6 Mark2にはボディ内手ぶれ補正が搭載されている。これは純正の手ブレ補正機能搭載RFレンズとの協調制御で最大8.0段分の手ブレ補正効果を発揮するという。

カメラ手ブレ補正の「段」というのはわかりにくい。計算上、8.0段分というのは手ブレ補正有りでシャッタースピードを1/4秒で撮影したときに、手ぶれ補正無しで1/1000秒で撮影したのと同じ状態ということ。そんなの静止物の撮影においては絶対に手ブレしないと言っているようなものだ。流石に本当なのか疑わしい。

この最大8.0段分には注釈が付けられており、静止画撮影時にRF24-105mm F4 L IS USM装着時がこれに当たるという。僕はちょうどRF24-105mm F4 Lレンズを持っているので、実際に手持ちで夜間撮影に挑戦してみよう。

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最大8.0段分の手ブレ補正効果を夜間撮影で試す

Canon EOS R6で別府の扇山火祭りを撮る

まずはCanon EOS R6にRF24-105mm F4 Lを付けて、別府の扇山火祭りを撮ろう。

ちなみに別府 扇山火祭りは、別府市を見下ろす扇山を野焼きする神事。別府八湯温泉まつりのメインイベントで、別府の街からならほぼどこからでも見えるのが良い。

R6+RF24-105mm F4 L / 1.0s F9 ISO100 94mm

いきなりSS1秒で撮影。真っ暗闇の中に山の稜線に沿って炎が上がっていく様子を切り取った。暗がりに燃える山と、炎の明かりが煙に反射してオレンジ色に光っているのがかっこいい。

一部分を拡大

左下あたりを思いっきり拡大してみる。山の凹凸、細かい焼け残った火、手前にある木の葉っぱの一枚一枚までしっかりと描写されている。葉っぱは風で揺れているので多少の被写体ブレこそあれ、手ブレした感じは全く見つからない。

R6+RF24-105mm F4 L / 1/4s F4.5 ISO500 24mm

もうちょっと引いて19時から上がった花火といっしょに撮影。

広角側の24mmだと画角が足りず、野焼きの全景が完璧には写っていないが、SS1/4秒を手持ちで斜め上にレンズを向けても全くブレていない。下に並ぶ車や電線、奥に薄っすらと見える山の稜線や光はビシッとしながらも、山肌に燃える炎や花火の光線はしっかりとSS1/4秒なりの写り方をしている。

R6+RF24-105mm F4 L / 2.5s F8 ISO100 24mm

ものは試しにSS2.5秒に挑戦。手前の道路を走る車と、奥に燃える山のミスマッチ感を撮ってみたかった。

不思議なことに、ど真ん中にある看板は文字がはっきりと読めるぐらい鮮明に写っているのに、上下左右の端に近づくほどにブレが大きくなる。左の建物の文字は多少ブレていることがはっきりと分かる。5軸の手ブレ補正とは言え、センサー中心から離れた部分への手ブレ補正効果は多少下がる様子だ。

ただ、SS2.5秒なんていう長時間露光を手持ちで撮れないことはないのはとんでもない。おそらく姿勢をよりしっかりと固定して何度かチャレンジすれば、ブレがほとんど見つからない写真も撮れたかもしれない。しょぼい三脚よりずっと良い。

足元が不安定な小型船から、工場夜景をCanon EOS R6 Mark2で撮る

続いてカメラはCanon EOS R6 Mark2に切り替えて、工場夜景撮影に挑戦する。しかも海上を走る小型船の上と、三脚を立てられない足元が不安定な状況下。レンズは同様にRF24-105mm F4 Lを使用する。


R6 Mark2+RF24-105mm F4 L / 1/100s F4 ISO1250 67mm
R6 Mark2+RF24-105mm F4 L / 1/60s F4 ISO1000 35mm

人が歩くぐらいのスピードで動く船の上から撮ってみたが、さすがに1/100秒や1/60秒であればかなり余裕。夕暮れ時の淡い空に巨大な機械や工場が動く様子が映える。ってかR6もR6 Mark2も、こういうちょっと暗いところでの撮影にかなり強いのはとても助かる。

R6 Mark2+RF24-105mm F4 L / 1/80s F4 ISO8000 24mm

時速30kmぐらいで走っている船の上から撮った写真。足元が思いっきり揺れまくっているが、1/80sぐらいであれば結構撮れる。流石にISO8000まで上がると若干ノイズが気になっては来るが、個人的には許容範囲内。

R6 Mark2+RF24-105mm F4 L / 1/15s F4 ISO4000 28mm

R6 Mark2+RF24-105mm F4 L / 1/20s F4 ISO2000 70mm

日本製鉄大分工場が誇る世界最大級のツイン高炉(1枚目)を1/15sで、世界で最初に導入されたシーバース(2枚目)を1/20sで撮影。工場の窓枠、シーバースのワイヤーや船のハシゴなどのディテールを注意深く観察しても、ブレてるところが全く見つからない。

R6 Mark2+RF24-105mm F4 L / 1/15s F4 ISO800 105mm

2024年中の開業へ向け準備中のホーバー基地を、1/15sかつ最大焦点距離の105mmで撮影。望遠でこのブレなさはすごくない?しかも船は時速20kmぐらいで動いてて、足元はちょっと揺れてる状況。

ちなみに同じ時にCanonの入門機であるKissも持っていったのだが、全くまともな写真が撮れなかった。それは主に船がほとんど停止してくれなかったせいなのだが、対してR6 Mark2は手ブレ無しの打率だけで言えばほぼ100%。揺れる船の上で150枚以上撮ったほとんどすべての写真がピシッと止まっていたのだから、文句のつけようがない。

三脚が立てられない環境でも手ブレしない写真が撮れる

というわけでCanon EOS R6とR6 Mark2で夜間撮影に挑戦してみた結果、三脚なんて無くても一般的な撮影だったら何の問題もなくこなせる事がわかった。2秒ぐらいのシャッタースピードでも行けるし、足元が不安定な環境でも手ブレ無しで撮れる。星でも取らない限り三脚の出番なんて無い。

最大8.0段の手ブレ補正効果は伊達じゃない。

別に僕(撮影者)がめちゃくちゃマッチョで体幹が固まってる、みたいなことでもないし、どちらかと言えばヘボいカメラマンである自覚はある。それでさえこれなのだから…

下手な人ほどR6かR6 Mark2を買うべき。それは断言できる。

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