【レビュー】Ulanzi FALCAM F38 カメラホルスター:とりあえずのカメラ置き場にピッタリのバックパックストラップクリップ

4.5
カメラ

カメラを持って歩いている時、首から下げているとお腹の前で暴れて意外と邪魔だし、とはいえ手に持っていると手が痛いし、なんかもうちょっとうまくできないかと考えてしまう。とはいえいちいちカメラバッグにしまうのは面倒だし、シャッターチャンスも逃したくない。

もしかしたら、カメラバッグの肩紐にカメラが付くとちょうどいいかもしれない。

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Ulanzi FALCAM F38 カメラホルスター

そこで買ってみたのがFALCAM F38 カメラホルスター。正式名称は【FALCAM F38 クイックリリースバックパックストラップクリップ】というらしいが、この手の商品はカメラホルスターの名前で通じているのでそっちで呼ぶことにする。

カメラグッズに詳しい人なら誰しもが知っているが、これはPeakdesign Captureとほとんど同じコンセプトを持つ商品。僕はクイックリリースシステムをF38にすることにしたので、今回のFALCAM製品を選んだ。値段も半額以下だし…。

F38規格のカメラホルスター

構造的には表面と裏面を3本のネジで繋いで、そこにF38規格のクイックリリースシューが刺さるという簡単な構造をしている。

表面にはFALCAM F38クイックリリースシステムのベースプレートそのものがネジ止めされることで、部品を使いまわして単価を下げる工夫がされている。その割に細かいCNC加工が入っていたりと地味に手間がかかった形をしてるし、裏面のプレートはアルミ製で薄いのにかっちりしている。質感も剛性感も非常に良い。造りの良さを考えると結構安い気もしてくる。

幅70mmぐらいのバックパックベルトに対応

手持ちのカバンで試してみた限り、幅70mmぐらいのバックパックの肩紐までなら装着可能だった。70mmだと若干きついので、65mmぐらいまでの幅ならかなりスマートに取り付けができるはず。

実際に装着してみるとこんな感じ。左肩につけるとベースプレートの文字が上下逆になってしまうのが惜しいが、右肩につけるとカメラを持ちにくくなる。

ネジの長さが15mmなので、ベルトの厚みは安全を考えても10mm程度までに対応している。実際にはネジを締め込むとベルトが圧縮されるので、多少厚くてもどうにかなる。

裏面のプレートはかなり薄いので、バックパックを背負っても特に気になったりしなかった。

付属ネジの使い勝手が悪いので交換を推奨

このカメラホルスターには明らかな難点が一つある。付属の星型ネジの使い勝手が悪すぎるのだ。

まずこのネジ、手で回すには回しづらい形状をしている。力が入りづらいので肩ベルトに締め込むのが難しい。しかも星型の頂点が意外と細いので、ちょっとしたものに引っかかって結構邪魔。邪魔なだけならまだしも、引っかかってネジが緩んだりするのが怖い。あと見た目も好みじゃない。

さらに何より、ネジの位置によってはクイックリリースのボタンが押しづらくなる。決して押せない訳では無いが、地味に当たると痛い星型が指先の近くにあるのはあまり心地よくない。

というわけでネジを交換しよう。元のネジサイズがM5×15mm、ピッチ0.8mmサイズのものなので、それに準じたボルトを用意すれば良い。黒染めの皿ボルトだと見た目がスッキリするし、締め込みもしやすいのでちょうどいいはず。

今回は近所のホームセンターに黒染めの皿ボルトがなかったので低頭キャップボルトを購入した。こちらなら引っかかりがゼロになるのでそれはそれで良い。値段は高いけど。

実際にネジを置き換えてみると、見た目が明らかにスッキリ。上部への出っ張りもなくなったし、何よりボタンも押しやすくなって快適そのもの。最初からこういうネジを付属させておいて欲しい。

強いて言うなら脱着時に工具が必要になるのがこれの難点。だが、カメラホルスターを頻繁に取り外ししたいなんて普通は思わないだろうから、むしろこっちのほうが便利なんじゃないかと思ってしまう。ネジも締め込みやすいし。

ちょっとしたカメラ置き場にピッタリ

実際に丸一日イベントでカメラホルスターを使ってみた。

まず良いなと思ったのが脱着のしやすさ。F38規格は若干スライドインするときの余裕が少ないので目視しながら入れる必要はあるが、欲しいときにパッとカメラを取り出して、必要じゃない時はここに吊るして置けるのは意外と便利。

吊るしておけば両手が完全に開くし、首から吊るしているときと違ってカメラが暴れたりもしない。バックパックの胸ベルトを締めておけばカメラがブラブラし辛いのもなかなか良かった。

必要なときにパッとカメラを取り外し、何枚か写真を撮影。またカメラを肩紐に吊り下げて移動。

この流れ、今まで体験したことがなかったので最初は不思議な感じがあったが、やってみると首からカメラが下がっていないほうが圧倒的に楽で快適だということに気付かされる。カメラがブラブラしないので、人混みの中を歩くのもあまり気を使わなくてよいのがまたよかった。

長時間の使用は結構きつい

ただ使っていくと一つの問題が発生した。左肩がめちゃくちゃ痛いのだ。

イベント時はカメラはEOS R6 + RF24-105 F4 Lの組み合わせで使っていたのだが、総重量1400gを超えていた。1.4kgの物体が左肩一本にぶら下がり続けているのは結構きつくて、途中から肩が痛すぎてホルスターを使うのを諦めた。

肩にかけるならもっと軽量な機材にするか、いっそGoProみたいなアクションカメラを取り付けて一人称視点の動画を撮るのに使うなどのほうが良いかもしれない。

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なので今はカメラを腰からぶら下げる方法を考えている。PeakDesignのプロパッドを使っても良いし、腰ベルトに直接取り付けるのも悪くなさそうだ。

カバンをドサッと置けない

また当然だが、バックパックにカメラが取り付けられているので、そのままの状態でバッグを地面に下ろす事ができない。できなくはないが、カメラが傷つく危険性がある。

まぁカメラを外すか、置くときに気をつければ良いだけの話だが、ちょっと普段と違う行動が必要になることは意識して置かなければならない。

難点はあるが製品は素晴らしい

肩が痛くなる問題は人間や機材の問題なのでしょうがないが、Ulanzi FALCAM F38 カメラホルスターという製品自体はとても良くできていて使い勝手も良い。ボルトを交換すれば、という条件付きだが。

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